第92話:営業業績向上とアイディアの発想

営業業績向上のアイディアの発想は、目的に向けてあらゆる方向から解決の可能性を探る着想のアイディアを出し、次にこれらの可能性や効果などを十分検討し、細部にわたっても検討した質の高いアイディアに仕上げることが重要な焦点と考えます。

営業職場での営業業績向上の活動は、目標による管理をベースに展開されることが重要ですが、そのプロセスは、問題の発見、問題解決行動であるといえます。

今回は、営業業績向上とアイディアの発想について述べてみます。

アイディアとは、既知の情報(経験・知識)を目的に向けて解体・結合し新たに生み出された情報(手段、方法、考え)とか、必要なとき、そのつど思いつく(考えだされる)課題解決に向けての価値ある新しい考え、などといえます。

1)問題・課題解決とアイディア
人は問題に直面した時、過去の「経験」や「知識」をフルに動員して解決に当たろうとします。
このとき大別すると次の2つのアプローチが出てきます。
(1)過去に同じ経験がある問題
①過去の経験・知識をそのまま使う
(2)初めて遭遇する問題
①他からの経験・情報を新たに取り込む
②あるいは自ら過去の経験・知識を活用して、新たな解決方法を考え出す

2)アイディアを産み出すとは
(1)目的を認識する
(2)目的達成に必要な情報(「知識」・「経験」)を引き出す
(3)引き出された情報を解体・結合し、新たな組み合わせをつくる
これら(1)~(3)の過程は、頭の中でのイメージの操作といて進められます。
(4)アイディアを育てる

3)「アイディア」の発想
(1)着想のアイディアと発想のアイディア
アイディアと一口に言っても、その完成度のレベルから次の2つに大別できます。
①着想のアイディア
質的なことはあまり考えずに出したアイディアで、思いつきレベルのものであり、観点、視点に注目したアイディア
②発想のアイディア
アイディアの実行可能性や効果などを十分に検討し、細部にわたっても検討した質の高いアイディアで実行案や具体案などを指す

(2)アイディアを生み育てる
目的に向けて新たに考え出されたアイディアは、初めから完成したものではありません。そこでは、あらゆる方向から解決の可能性を探るくらいの気持ちで着想のアイディアをたくさん出してみる必要があります。次に、これらの可能性評価をした上で、アイディアを選択したり、組み合わせや修正、アイディアの追加発想をして、より質の高い実行案として仕上げ育てていくことになります。

(3)着想のアイディア、発想のアイディアを生み出す思考
課題を解決していくためには、創造力を発揮しアイディアを出す(GO)段階とそれを冷静に判断する(STOP)段階のプロセスを繰り返していくことが必要です。
①「GO」の段階
数多くの着想・アイディを出す段階では、できるだけ自由に思い切った思考を展開し、「拡散思考」により多様な広がりを重視する。着想のアイディアはこの思考から生まれる。
②「STOP」の段階
集まった多くの情報・着想・アイディアを比較検討し、テーマに適合するもの、今までとは違う新しいものを選択していく。目標や目的に合わせて思考を収斂させていく「収束思考」が主体となる、発想のアイディアはこの思考から生まれる。

御社の営業職場のアイディアの発想はいかがですか。
そのしくみづくりと運用・機能化はいかがでしょうか

最後までお読みいただきありがといございました。

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