第93話:営業業績向上とアイディアの評価

営業業績向上のアイディアの評価は、評価の視点を決める(評価の価値基準を決める)、評価尺度を決める(評価の粗さを決める)、比べる(評価観点と評価尺度に基づき、評価すべき候補を評価する)ことが重要な焦点と考えます。

前回、アイディアの発想について述べてみましたが、今回は、アイディアの評価について述べてみます。

1)評価とは
どれだけの価値があるかを「見定めること」
「評価」の基本は比較である。絶対的な価値と比較する場合とある観点で「相対的」に比較する場合とがある。

2)目的による位置づけ
(1)「粗評価」・・・・・完成度の低い「アイディア」であるために「採用候補」と検討を要するものの2つにふるい分けるもの(発想のレベルの「アイディア」につなげるため)
(2)「詳細評価」・・・・・「アイディア」の完成度をよりいっそう高めるため、多くの「観点」と尺度で評価するもの(最善の「最終案」を選ぶため)

3)「評価」の進め方
「評価」項目と「評価」尺度をきちんときめておく。
(1)「評価」観点を決める
「評価」の価値基準を決める。この価値はひとつと、複数ある場合がある。この価値基準が曖昧であると「評価」はできない。「評価」すべき対象の価値基準が既に決定されていれば、確認ということになるが、決定されていなければ、改めて決定することになる。
(2)評価尺度を決める
評価の粗さを決める。どのくらい迄の範囲迄を同じものと判断するのか、どれくらいの違いから別のランクとするのかを予め決めておく。「評価」観点と「評価」尺度が決まって評価できる。
一般に「粗評価」では、評価項目も少なく「評価」も粗くなる。「最終案」に近づてくほど、項目も多く尺度は細かくなっていく。
(3) 比べる
「評価」観点と「評価」尺度に基づき、評価すべき候補を評価する。絶対的な位置を決める評価と候補どうしを比較する「相対」評価がある。

4)「評価」と採否
「評価」をした結果、採否や優先順位を決めることになる。「評価」は採否という意思決定のための有力な情報となるが、「評価」結果がそのまま100%採否となるとは限らない。

5)「粗評価」の留意点
批判厳禁、自由奔放で求められた「アイディア」はすぐ使えそうなものや、そのまま使えないものなど、その質もレベルもさまざまである。これらたくさんの「アイディア」の(着想レベルの「アイディア」)の中から「発想」レベルのアイデアに育てていくべきアイデアを選択するために行われるのが「粗評価」である。したがって、ある基準からみて、よさそうなものとそうでないものの2つに区分するくらいの「粗い評価」となる。
また、この段階でのアイデアの実現性や効果は未知的なものであり「評価」する際には「アイディア」の中にどんな可能性が潜んでいるかということを見い出していく基本精神が大切である。

6)評価の手順
(1)アイディアの確認・修正
(2)アイディアの分類
(3)目標の設定
(4)評価と判定
(5)評価アイディアの一覧表の作成

御社の営業職場のアイディアの評価はいかがですか。
そのしくみづくりと運用・機能化はいかがでしょうか

最後までお読みいただきありがといございました。

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