第63話:営業業績向上と共働関係の確立

営業業績向上は、環境変化時代の管理のプロセスの確立をして、そのプロセスに沿って活動を展開すること、そのプロセスの共働関係の確立は、共働目標への意思の結集を図ることと共働目標と日常活動との結びつけを図ることが重要な焦点と考えます。

先日、あるメーカーの経営幹部の方から「営業課長の管理について相談がしたい」とのご連絡がありました。新型コロナウイルスによるニューノーマル時代に向けて、管理職の管理の在り方を改めて問われている企業さんが増えています。

今回は、営業業績向上と営業課長・所長の管理のプロセスでの共働関係の確立について述べてみます。

すでに述べましたが、今日のような環境変化時代の営業業績向上の管理は、環境変化への環境創造適応型の革新と創造の管理が求められているといえます。

環境変化への環境創造適応型とは、環境変化を読み込み組織の将来のあるべき姿を当事者の想い、願望も含めてつくり対応する管理です。革新と創造の管理とは、新たな成長・発展の条件を組織の中に創造することにより、環境との適応状態を生み出す努力をする管理です。

それは、目標を生み出す当事者の想い、願望、夢を出発点として行う管理であり、組織の中長期的な発展の条件を組織の中に創造する管理であり、組織のメンバーの共働を実現する管理です。

その管理のプロセスでの共働関係の確立については、次のようなことがいえます。
 共働関係の確立とは
共働関係の確立とは、共働目標の実現に向けた組織内の条件を整えることであり
①共働目標への意思の結集を図ること
②共働目標と日常的な活動、仕事との結びつけを図ること

共働関係の確立に当たってのポイント
①共働目標の浸透化と共有化(目標を共有化した共同体づくり)
②チーム別・個人別の目標の設定とその目標の共有化(目標を共有した共同体づくり)
③チーム別・個人別の自律性と主体性の確立(個の尊重の文化づくり)
④チーム及び個人間の活発な相互作用の促進(相互刺激による知の創造)
⑤組織風土の革新(価値観の共有)

共働関係確立の焦点
①共働目標への理解に獲得
共働目標とそれを描く営業課長・所長の想い、願望、問題意識を関係者の心に訴える
②共働システムの設計
それぞれの異なる課題・目標をもったチームや個人が共働目標の実現に向けて共働できるように組織運営システムを設計する
③目標の設定
共働目標実現のために単年度の組織、チーム及び個人が重点的に取り組む課題と目標を設定する

共働関係づくりのポイント
①共働目標の共有
職場集団にとって意味と価値のある共働目標があり、メンバー及び関係者で共有されている
②具体的な課題・目標
メンバー及び関係者が自分としての具体的な行動に置き換えることのできる課題・目標があること
③課題・目標達成アプローチの合意
課題・目標は何か、なぜそれが必要なのか背景を理解したり、課題・目標を達成する上の各人の役割やメンバーや関係者がどうやって協力し活動していくかについて明らかにされ、全員が理解し合意していること
④相互責任
課題・目標の達成、結果に対してメンバー各人が責任があると感じ、達成責任があることを約束すること
⑤各人の能力の発揮
課題・目標の達成に必要となる能力を開発し、その水準を高めるとともに、個々人がその力を発揮して多様な役割を果たすこと
などです。

営業課長・所長の営業業績向上は、環境変化時代の管理のプロセスの確立とそのプロセスでの共働関係の確立が重要と考えます。

御社の営業課長・所長の管理のプロセスと共働関係の確立はいかがですか?
そのしくみづくりと運用、機能化はいかがでしょうか?

私どもの「営業課長・所長の管理、そのしくみづくりから運用・機能化まで」の管理のプロセスと共働関係の確立は上述のような考え方に対応しています。

最後までお読みいただき有難うございました。

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