第87話:営業業績向上と職場課題を検討する観点

営業業績向上の職場課題を検討する観点は、職場課題は3つのレベルで、職場課題設定の視点は、「職場に大切なものに重点化する」「部下の意見を十分に聞き入れる」「この時点では、できる・できないは問わない」ことが重要な焦点と考えます。

今年も2月になり来期の目標・方針づくりに取り組まれている管理者の方も多いことと思います。

今回は、営業業績向上と営業課長・所長の職場課題を検討する観点について述べてみます。

今日の職場目標は、職場課題を基に設定します。
仮に、職場を取り巻く環境に変化がなく、今後も今のやり方で業績を上げていけるのであれば、そのような手続きを踏む必要はありません。
しかし、そのような現実はありえず、環境は急速に変化し、貢献先もそのニーズも刻々と変わっていきます。それらに対し何ら手を打たなければ、職場は適応不可能となりその職場は存在意義が失われてしまうことになるのは明白です。
今日の営業課長・所長には、事業家スタンスになって、主体的に課題を形成することが求められています。
 
<営業課長・所長の職場課題を検討する観点>

1)職場課題のレベル
 職場課題は3つのレベルのいずれかに分類することができます。

(1)現状維持レベル課題
 決められた役割、目標や方法の中で障害を除去し、効率的に仕事を遂行していく課題です。
(①障害を除去し、正常化状態に回復させる課題、②決められた仕事を確実に効率的に達成させる課題)

(2)現状変革レベル課題
 職場としてより高い成果を上げるため、現状の役割、目標、方法を問い直し、職場の機能を高め職場の現状を変革していく上での課題です。
(①全体目標や上位目標をふまえた挑戦的職場変革課題、②現状のシステム変革や能力の充実を図るなど職場水準をレベルアップする課題)

(3)再構築レベル課題
 目指すべき目的、方向を改めて問い直し、未来状況をつくり出していくため、これまでの在り方を再構築し、これまでになかった新しい価値を創り出していくうえでの課題です。
(①事業を創り出していく課題)

職場課題の大半は、現状維持レベル、あるいは現状変革レベルとなっていると思われます。これらの課題だけで、職場が目指すべき目的、方向が実現できるかを再度問い直し、再構築レベルの革新的課題を設定します。

2)職場課題設定の視点
課題設定にあたっては、次の3つの視点が重要です。

まず、第一にあれもこれも着手すると、結局は何もできないことになるので、職場にとって本当に大切だと考えられるものに重点化し、対応を絞り込むようにする。

次に、課題を絞り込む際は、職場全体で課題を共有化するためにも、部下の意見を十分に聞き入れることも忘れてはなりません。

3つ目の視点は、この時点では、できる・できないということは問わないということです。すべてを洗い出した後に制約条件を踏まえ、さらに、重点化していくことです。
 
 御社の営業課長・所長の職場課題の検討については、いかがですか。
そのしくみづくりから運用、機能化への取り組みはいかがでしょうか。
 
 最後までお読みいただき有難うございました。

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