第71話:営業業績向上と組織編成

営業業績の向上は、営業課長・所長が効果的な営業戦略を立案し、営業戦略を実践する上で営業戦略実現に向けた適正な組織 編成をして、活動が他社より優位に展開されることが重要な焦点と考えます。

営業戦略を実践する上で営業課長・所長が取り組まなければならない課題に営業戦略実現に向けた組織編成があります。

今回は、営業職場の営業業績の向上と組織編成について述べてみます。

営業戦略を実行して営業業績を向上するためには、組織編成は重要なものです。
営業組織は、自社・自部門の組織の方向性と自職場の人員構成、営業戦略の骨子に基づいて編成されなければなりません。

一般的な手順とチェックポイントは次のように考えられます。

(1)自職場の人員構成の把握
①市場の需要予測に合わせて、投入する人員は十分か
②需要の伸びに対し、現人員でチャンスを十分取り込めるか

(2)自職場の戦略の再確認
①自職場の営業戦略の骨子は何か
②自職場の目標に到達するには、どのくらいの人数と生産性(1人当たり売上)が必要か

(3)営業組織編成の方針決め
①営業戦略から判断して、どのような組織形態がよいか
②競合への対応を考慮したか
③組織編成の目玉は何か

(4)組織案の作成
①どのような組織間の機能分担を行うか(相乗効果を意図しているか)
②縦と横はうまくいくか

(5)リーダーや中核メンバーの編成
①組織をまとめるリーダーは誰か
②中核メンバーは目的に対し適切な配置になっているか

(6)組織分担案の作成
①各組織は、その目的・役割・領域は明確か
②各組織の重複や非効率なところはないか

(7)具体的顧客分担と目標の割り振り
①個人ごとに顧客や業務の分担が明確か
②目標の割り振りに根拠はあるか

営業組織を編成するにあたっては、次の点に留意しておくことが必要です。

(1)組織の規模は市場の成長に合わせて変える
成長している市場を持っている場合、そのスピードに上手に乗らないと市場をリードすることができない。市場側と自社組織のバランスをうまくとる必要がある。

(2)マネジャーとしての戦略的意図を明確にする
従来通りの業務を行うならば、現在の組織を踏襲することが多い。しかし、環境変化時代には、その変化に合わせ戦略的意図をもって組織をつくる必要がある。

(3)効率の良い業務分担にする
商品別営業を踏襲していると、同じ顧客を2~3人の営業担当者が訪問しているケースがよく見受けられる。効率性を考えた組織検討が必要である。

(4)生産性を考慮する
組織は無制限に大きくするとマネジメントができなくなる。最適な規模、生産性の上げやしい規模にすることが大切である。

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私どもの「営業課長・所長の管理、そのしくみづくりから運用・機能化まで」の組織編成は、上述のような考え方に対応しています。

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