第8話:営業業績向上と教育研修
よく、営業業績が伸び悩んでいる原因は管理者に問題があるので、管理者教育をやろう、といわれる企業さんに多く出会います。
しかし、教育研修だけでは、営業業績の向上は、一部の管理者は向上しても、多くの管理者には、難しいと考えます。
営業業績の向上には、多くの管理者の業績の向上が必要です。
私は、経営者の支援をしたいとコンサルファームに転職し、能力開発部に所属し「営業研修」「営業組織マネジメント研修」「組織開発研修」「意識改革研修」など、いろいろな教育研修を担当しました。
最初は担当できることに喜びがあり、夢中になって全国を奔走し、やがて、今日の研修は「大変良かった」「大変ためになった」「役に立った」という評価をいただけるようになりましたが、いくらやっても「営業業績が上がった」「人が育った」という声は一向に聞こえてはきませんでした。
仕事が終わって帰路に着く列車の中や飛行機の中で、自分は何のために14年間勤めた会社を辞めてまでコンサルタントになったんだ。業績の向上や人を育てる支援をするためになったはずではなかったのかと考えるようになり、どうしたらそのようなコンサルティングができるのか、悩みました。
ある時、業界トップのメーカーの役員から、「うちは人材育成をこう考えている」というお話をお伺いしました。
人の育成は、技術や技能だけではなくやる気と活力ある心の涵養が重要である。
そのためには、建物で例えるならば、土台を教育研修と考えている。
そして、しっかりした土台の上に柱を立てて、梁をはり、屋根をかける。
柱は課題、梁は仕組み、屋根は全員参画です、というお話でした。
この話をお聞きし、私は、ハッとしました。
自分は今まで土台づくりばかりやっていた。
しっかりした土台づくりは必要だが、これだけでは家は建てられない、しっかりした家が出来てこそ営業業績が上がったり、人が育つ環境が出来るのではないかと考え、営業業績が向上したり人が育つ環境づくりとして、「教育研修を土台とした営業組織開発・人づくりの仕組みづくりとその有効機能化」を全員参画で取り組んでいただいたらどうかと考え実施しましたところ、管理者や担当者に行動変化が現れ、営業業績の向上や人の育成が見られるようになりました。
まさに、人の集まりである組織には、人の心に働きかけて目標達成や顧客創造へのあるべき行動を促す影響力のある機能(働き)があり、働きかけ次第で組織も人も目標達成や顧客創造へのあるべき行動に変わるということを体験しました。
コンサルタントとして階段を一段も二段も上がった感じでした。
今日は、さらに前進させて、クライアント企業さんの状況に適応した「営業課長・
所長の管理のしくみづくりと運用、機能化へのお取組み」のパートナーとしてご支援させていただき営業業績の向上や組織づくり・人づくりの体験をさせていただいています。
今回お世話になることになりましたメーカーさんの経営者から「うちは、一通り教育は終わっているのでよろしくお願いします」「しかし、外も内も固まっていない」「営業業績は、良かったり悪かったりです」というお話をお伺いし、これからどのようなドラマが待っているか今から楽しみです。組織や人の変容は、まさにドラマです。
御社では、やられた教育研修は、効果的に生かされていますか?
教育研修を土台にした営業業績向上の仕組みはつくられていますか?
組織や人の変容ドラマはいかがですか?
「営業業績向上の視点」の更新をお知らせします!
メールマガジン登録を頂きますと「営業業績向上の視点」の更新時にお知らせメールをお届けします。
最新号をお見逃しされないために是非ご登録ください。