第9話:営業業績向上と顧客対応評価
第4話で営業という仕事は、販売している商品や得意先が同じでも担当者が交代すると営業業績が上がったり下がったりします。これは、担当者の「意識」「行動」「態度」が顧客の心に触て評価されることにより、営業業績が上がったり下がったりするものと考えられます、と述べましたが、今回は、自社及び自社営業担当者の顧客対応の評価について述べてみたいと思います。
私は、仕事の関係でホテルをよく利用します。
ホテルに着いてまず行くところがフロントですが、フロントでの対応の仕方がホテルによりいろいろです。
あるホテルは、毎回こちらの期待するような対応をフロント方のどなたもされます。
一方、あるホテルでは、その時のフロントの方によりこちらの期待通りであったり、そうでなかったりの対応をされます。
これは、お店に買い物に行った時のお店の方の対応の仕方もそうですし、企業さんに電話をした時の対応の仕方も同じことが言えます。
顧客対応の仕方には、差を感じます。この差は、どなたも感じられると思います。
顧客は、同じお金を払うなら顧客対応の良い方を選択するのが当然です。
営業業績と顧客対応評価でいうならば、自社及び自社営業担当者の対応の仕方が人により期待通りであったりなかったりの対応では、顧客評価は「不満状態」といえ、顧客が喪失する状態といえます。
自社及び自社営業担当者の顧客対応の仕方が、どなたも期待通りの対応では、顧客評価は、「不満ではないが、さりとて満足とまでは言えない状態」といえ、顧客は一応維持されますが、ある一定の割合で目減りする状態といえます。
そして、自社及び自社営業担当者の顧客対応の仕方がどなたも期待以上の対応では、顧客評価は、「満足や感動状態」といえ、顧客創造がなされる状態といえます。
また、顧客評価に「最小率の法則」という法則があります。
この法則によりますと、ある企業さんの自社及び自社営業担当者の顧客対応評価が仮に100点、80点、60点であったとすると、顧客の評価はその平均点ではなくて一番低い評価点になるという法則です。
すなわち、この企業さんの顧客評価は、100点の方がいても60点ということになります。
さらに、100-1=99は計算上のことであり、顧客評価では100-1=0もありうるといえます。
一人の方がすべてをだめにするということです。
したがって、継続的な営業業績の向上には、自社及び自社営業担当者の顧客対応は、常に、どなたも期待以上であることが求められます。しかし、このような企業さんや営業組織は、極めて少ないのが現実ではないでしょうか。でも、無いわけではないともいえます。
人の集まりである組織では、人の心に働きかけてあるべき行動を促す影響力のある機構(働き)があり、働きかけ次第ではいずれの組織や人もあるべき行動に変わるからです。
すなわち、いずれの企業さんや営業組織も挑戦することにより、努力を積み重ねることにより可能であるということです。
私どもの営業課長・所長の管理のしくみづくりと運用、機能化は、常に、社員全員が顧客の期待以上の対応を目指します。
御社の顧客対応は、いかがですか?
常に、社員全員が顧客の期待以上の対応を目指されていますか?
その、しくみづくりはいかがでしょうか?
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