第14 話:営業業績向上と営業マネジメント
今回は前回に引き続き、営業という仕事と営業マネジメントについて述べてみます。
第4話で、営業という仕事は、販売している商品や得意先が同じでも、担当者が交代すると営業業績が上がったり下がったりします、と述べました。
これは、営業という仕事は、仕事の遂行方式が担当する人の問題意識や技術・能力・姿勢・態度、さらには、興味・関心・意欲といったヒューマンウェアに大きく依存しているということによると言えます。
すなわち、営業という仕事は、担当者自身のあり方が営業業績を大きく左右すると言えます。
勿論、設備や機器といったハードウェアや手続きやマニアルやルールといったソフトウェアも影響を与えないわけではないですが、ギリギリのところでは、担当者のスキルや意欲と言ったものに依存せざるを得ない部分があるということです。
そのような意味から、営業という仕事は、担当者自身が商品である言えます。
したがって、営業という仕事に求められるものは、自分自身の力で営業業績の向上や目標を達成することが基本であることを踏まえた上で、営業現場においては、自分で状況を判断し、適切な行動を選択する自立性・自律性です。
それは、単に決められたやり方に基づいて、確実に自分の役割を果たすといった役割にたいする責任意識ではなく、目的に対する責任意識でなければならないということです。
目的に対する責任意識とは、自らが担当するエリアの経営者として、事業家として自分の仕事を遂行する姿勢です。
執行責任ではなく、結果責任をもって仕事を遂行する姿勢です。
営業業績を上げられない担当者は、決められたやり方に基づいて営業活動を行う役割に対する責任意識であり、執行責任型の傾向があるといえます。
営業業績を上げる担当者は、目的に対する責任意識型であり、結果責任をもって仕事を遂行する傾向が強いといえます。
一方、営業という仕事のマネジメントに求められるものは、担当者の営業業績の向上や目標達成の過程ややり方を整えるといった、ハードウェア・ソフトウェアの整備(外的条件)を行うだけでなく、担当者が自らの力で目標を達成しようとする挑戦性・積極性と担当者が直面する状況を適切に判断し、適切な行動が選択できるようにする担当者本人のヒューマンウェアを整える(内的条件)マネジメントです。
営業業績を上げられない管理者は、どちらかというと営業業務の環境やシステムを整えるといったハードウェア・ソフトウェアのコントロールに焦点を当てる傾向があると言えます。
営業業績を上げる管理者は、担当者のヒューマンウェアに焦点を当てる傾向が強いと言えます。
営業管理者求められるものは、営業業績の向上や目標達成のコントローラーではなく、目標達成への担当者のモチベーターであり、内的条件を整える教育者と言えます。
私どもの営業課長・所長のマネジメントは、ハードウェア・ソフトウェア(外的条件)の整備だけでなく、ヒューマンウェアを整える(内的条件)マネジメントです。
御社の営業課長・所長は、担当者のヒューマンウェアに焦点を当てたマネジメントがなされていますか?
その仕組みづくりと有効機能化はうまくいっていますか?
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