第18話:営業業績向上と人材育成(能力開発)

営業業績向上の人材育成(能力開発)は、管理者が、人材が育つ職場環境づくりと OJTの考え方・方法論をつくりあげていくとことが重要な焦点と考えます。

先日、あるメーカーの経営者にお会いした際、「営業力強化として人を育てたいと考えている。管理者には、常に、部下を育てるように言っているのだがうまくいっているとはいえない。どうしたらいいですかね。」という相談を受けました。

後日、営業会議に参加させていただき、会議内容とメンバーの発言内容を聞かせていただきましたが、なるほどこれではという問題点がいくつかありました。
管理者にメンバーの能力開発をどのようにされているか聞きましたところ、上司・先輩のOJTと外部セミナーを活用して行っているとのことでした。

今回は、人材育成(能力開発)について述べてみます。

今日の営業環境下で求められる人材像は、与えられた仕事を確実にこなすことだけを目標とするのではなく、自ら内外の環境を把握し、環境適応へのアイディアを生み出し、積極的に環境に働きかけていく、「環境適応への自律的で創造的な問題解決者」ではないでしょうか。

求められる能力は、内外の環境からの期待・要請を敏感に感じとり、自ら能動的に問題解決に取り組み、周囲の期待に応えていくことのできる能力ではないでしょうか。

成長していないメンバーを見るとき、与えられた仕事や言われたことをやることが自分の役割と考え、それを確実にやることが自分の責任と考えて行動する傾向にあるといえます。

能力では、仕事をする上での必要な基本的能力はありますが、自律的で創造的な問題解決者としての能力に欠けているといえます。

すなわち、特定な仕事の能力はもっていますが、組織人としての能力が身についていないといえ、責任意識も目的になっていないといえるのではないしょうか。

私どもの体験では、今日的人材育成(能力開発)の問題点のひとつとして、従来のOJTの考え方や方法論でOJTを行っている企業さんが多いといえることです。

従来のOJTは、上司・先輩が部下・後輩の仕事に必要な能力を選定し、その到達目標を設定し、指導方法と指導計画を立案し、個別指導を実施し、指導結果を評価してフォローしていくというものでした。
すなわちメンバーの実務の基礎能力の開発に重点が置かれたものです。

高度成長期には、与えられた仕事を確実にやり遂げていくこと、仕事のやり方に改善を加え効率化を進めていくことが基本課題でした。
しかし、今日のような環境変化時代では、常に「何か」を創りだしていくという「創造的な活動」が求められています。

メンバーに求められる能力も変化してきており、従来のOJTでは、メンバーの能力開発に対処していくことは難しいといえます。

管理者には、従来のOJTの限界を超えるOJTの考え方と方法論をつくりあげていくことが求められています。
同時に、自律的で創造的な問題解決者が育つ職場環境づくりが求められているといえます。

私どもの営業課長・所長の管理は、自律課題解決成長型の組織づくり・人づくりの仕組みづくりとその運用、機能化です。

御社の営業管理者の職場マネジメントは、人(環境適応への自律的で創造的な問題解決者)が育つ職場環境づくりとOJTの仕組みづくりはいかがですか?
つくられた仕組みの有効機能化はうまくいっているでしょか?

「営業業績向上の視点」の更新をお知らせします!

メールマガジン登録を頂きますと「営業業績向上の視点」の更新時にお知らせメールをお届けします。
最新号をお見逃しされないために是非ご登録ください。