第29話:営業業績向上とエリア開発
前回までに、エリア開発とエリアマネジャーの役割と責任、エリア開発と職場マネジメント、営業管理者によるエリア開発活動について述べてみましたが、今回は営業管理者によるエリア開発戦略展開で実現すべき成果について述べてみます。
私どもは、企業・病院・官庁などの組織体へ営業展開されているメーカー・販売会社・支店・営業所などに向けた「継続的な営業業績向上の自動化を実現する営業課長・所長の管理のしくみづくりとその運用、機能化」をパートナーとしてご支援させていただいていますが、経営も組織も人も本当に生き物であり、経営者・経営幹部・各組織の管理者のやり方や働きかけ方次第で、よくもなり悪くもなることを数多く体験します。
そしてその変革は、どの組織が、誰が、いつ、どこで、どの様に変革するかはやってみないとわからないといえます。それは、人や組織集団の変革は、人の目には見えないブラックボックスの中で行われるということです。
それだけに各組織のマネジメントは、やってはいるがそれ程上手くいっていない管理者が多いといえますが、人の集まりである組織は、管理者のやり方や働きかけ方次第で、ほとんどの組織や人はあるべき行動に変革することも事実です。
このような点で、管理者が、組織や人をあるべき状態に変える仕掛け方が見えていない方が多いということがいえるということです。
営業管理者のやり方や働きかけ方による、継続的な営業業績向上のエリア開発戦略展開で実現すべき成果は、次のようなものが上げられます。
・シェアのアップ・・・エリア戦略の展開は市場を細分化し、シェア目標を設定して
それにチャレンジしますが、営業管理者は毎年各々のシェアが確実にアップする状
況をつくり出すことです。エリア戦略展開の最大の目標は、シェアのアップです。
・利益のアップ・・・エリア戦略展開のテーマは、利益のアップ、重点製品の拡販、
新製品の拡販、重点顧客の深度耕作、新規開拓などです。営業管理者は、利益アッ
プの仕掛けづくりをし、利益アップを図ることです。
・先の市場を読める・・・今日の営業活動は、積極的に市場や顧客をつくり出すため
の種まきや育成を行い刈り取れる状況をつくり出さなければなりません。
それには先々の市場を読み取り見込み度を予測した営業活動が必要です。
・ライバルの先手が打てる・・・戦略行動とは、先がどこまで見えるかということで
す。業界や取扱製品により見通せる期間の差はありますが、ライバルより先が読め
て手を打つことができるようになることです。
・モノの見方・考え方・目標の共通化・・・エリア戦略で成果を上げるには、限られ
た人数・限られた予算で戦うので、効率よい活動をすることとライバルを上回る成
果を上げるために、パワーアップをする必要があります。そのために重要なことは
マネジャーとメンバーの考え方が統一されることです。
・ノウハウの共有化・・・営業担当者の中にはずば抜けた業績を上げる担当者もいま
す。しかし、他の担当者の業績が低ければ競争には勝てません。全営業担当者の力
を上げなければエリアのパワーアップにはなりません。
そのためには、営業に必要な情報やノウハウの全員での共有化が重要です。
その他、組織風土の変革、実践的マーケティング手法の習得、組織販売手法の習得などが考えられます。
これらの成果は、エリアマネジャーの拠点経営が上手くいっているところほど実現されています。エリアマネジャーにとってこれらの成果の実現は、拠点の経営者として重要な課題です。
私どもの営業課長・所長のエリア開発は、これらの成果実現のためのしくみづくりとその運用、機能化です。
御社の営業課長・所長のエリア開発戦略展開で実現すべき成果は、いかがですか?
そのしくみづくりとつくられたしくみの有効機能化は上手くいっていますか?
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