第55話:営業業績向上と職場管理
今般のコロナ騒動は、一部の企業を除き大きな経済的損失をもたらしています。緊急事態宣言は解除されましたが、また復活する懸念は当分の間続くことが予想されます。
かつて、組織の死に至る病とは、「企業にとっての直接的な環境への徹底的適応であり、間接的な環境への適応努力不足のことである」と言われた方がいます。
今日の営業課長・所長に求められることは、常に、自職場にとっての内外の環境変化への適応努力であり、その努力を通して管理能力を着実に高めていくことといえます。
変化はチャンス、ピンチはチャンスです。
営業課長・所長が成果を上げ続ける前提は、職場とメンバーの持続的な成長です。それには営業課長・所長の管理能力の向上が必要です。
私どもの体験では、管理能力の高い営業課長・所長は案外少ないのが現実といえます。
管理能力を高めるには、管理の基本をシッカリ身につけることが大切と考えます。
今回は、営業課長・所長の営業業績の向上と職場管理について述べてみます。
われわれは、職場生活、個人生活を問わず1人だけでは生きていくことはできません。社会をつくり、社会が提供する恩恵を受け社会の一員として生活や仕事をしています。
このように社会の恩恵を受けているからには、個人は社会に対してそれなりの貢献をしていかなければなりません。
ところが個人が1人でできることには限界があります。しかし、多くの人が協力しあうことでたくさの製品を短時間でつくったり、大きなビルを建設したり、複雑な問題を解決することが可能となります。
人間は、集団社会を基盤として生活や仕事を共にします。
そうした集団の中でも企業に代表される組織は、1人ではできないことを皆でやるための手段としてとらえることができます。
個人は、組織に所属し、組織に貢献することによって1人ではできないようなスケールの社会貢献に参画することができます。
つまり、組織は個人と社会を結び付けるという意義を持っています。
さて、職場は、組織の最小単位(ユニット)であり、働く個人が直接身を置く第一線の現場です。また、職場で製品・サービスがつくられ、提供されています。
つまり、組織がその使命を果たすべき具体的な活動は、すべて職場で実践されています。その点では、職場は組織活動全体の要となる重要な役割を担っているのです。
営業課長・所長は、営業各職場の責任者です。当然、責任も重くなります。しかし、だからこそやりがいもあるはずです。
営業課長・所長の職場管理の実践には、職場のすべてを俯瞰的にトータルでとらえる視点が重要です。そして、人間がモノを考えるとき、その土台となるものを認知モデル(ものの見方、考え方の枠組み)といいますが、職場管理においても職場全体を俯瞰的につかむためのモデルが必要です。
人が集まり活動する職場は、これを構成する要素とそれぞれの関係で表されます。
営業課長・所長に求められるものは、組織全体あるいは部門における自職場の位置づけや職場外との相互関係を的確にとらえ、職場内のどこに問題があるか、その原因はなにかをつかみ、対処する視点です。
そのためには、職場を構成する要素間の関係性に着目し、有効に機能しているかどうかを分析的にとらえることが大切です。
営業課長・所長の継続的な営業業績向上の職場管理は、自職場がどのような要素から成り立っているかを理解した上で、職場状況を分析的に把握する視点を持つことです。
職場状況を的確にとらえてこそ、どこに問題がるか、その原因は何か、どう対処していくべきかを構想することができるといえます。
御社の営業課長・所長の職場管理はいかがですか?
そのしくみづくりと運用・機能化はいかがでしょうか?
私どもの「営業課長・所長の管理、そのしくみづくりから運用・機能化まで」は、上記のような職場管理の考え方に対応しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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