第59話:営業業績向上とコミュニケーション
ウイズコロナの社会によるテレワークの広がりやオンライン化の浸透により、管理職の管理の優劣が浮き彫りになり、改めて管理の在り方が問われています。
営業課長・所長の実践すべき管理は、仕事・人・職場の3つのテーマに焦点を当てた「基本的な管理」と職場が環境変化に適応していくための「職場の将来への変革の管理」があります。
これらの管理を実践し営業課長・所長が職場目的を達成するための必須となる(ベースとなる)ものの一つにコミュニケーションがあります。
今回は、営業業績向上と営業課長・所長の職場コミュニケーションについて述べてみます。
営業課長・所長の職場のコミュニケーションには、次の3つの機能があります。
(1)コミュニケーションの第一の機能は、「情報伝達」です。
言ったことがそのまま伝わる「率直で歪みのないコミュニケーション」つまり、速く正確な情報の伝達が職場活動には不可欠です。
(2)コミュニケーション第二の機能は「信頼関係づくりです」です。
人が働く職場は信頼関係がベースになって動いています。信頼関係があれば安心して仕事を任せることができるし、誰かに何か頼み事をするときも「ちょっと頼む」で済ませることができます。
信頼関係は人と人のすき間を微妙に埋めてくれるだけでなく、活動の効率を高める機能も果たしているのです。
また、営業課長・所長がリーダーシップを発揮するには、部下とのコミュニケーションが成り立つこと(意思が通じ合うこと)が大前提になります。
営業課長・所長には、相応の権限が与えられていますから、指示をすれば部下は動くかもしれません。しかし、「言われてから取る行動」と「自らの発意による行動」には、その成果において歴然とした差がでます。
部下が自らの意思で自主的・自立的に行動するには、営業課長・所長に対する信頼がなければなりません。そして、コミュニケーションが成り立たない限り、部下の信頼を得ることが出来ないのです。
人と人を結び付けるのも、人と人を引き離してしまうのも、コミュニケーションの働きです。今日のような直接的コミュニケーションの機会が減る分、営業課長・所長には、わずかな時間で正確に情報を伝え、部下を説得し、相互理解ための感情を交流させる、より密度の高いコミュニケーション能力が従来以上に求められています。
そのための基盤が信頼関係であり、営業課長・所長は、職場活動の基盤として信頼関係を構築していくことが必要です。信頼関係は、上下間に限らず、相互関係です。
(3)コミュニケーションの第三の機能は「人と人の相互理解」です。
営業課長・所長は、部下を動かす立場にありますが、一方的な説得は部下の態度を硬化させるだけです。最終的には、権限によって動かせるかもしれないが、それは部下のモチベーションからでた行動とはいえません。
営業業績向上の職場管理には、営業課長・所長と部下、部下同士の相互理解が欠かせません。
相互理解とは、いわば相手の感情や価値観の理解と共有です。従って相手に対する共感的理解が必要です。共感的理解には、「相手の立場で考える」つまり、相手の視点でモノを見るための「傾聴」という態度が欠かせません。
聴くという行動は、受け身でありながら、人を動かすという能動的なアクションを潜在化させています。営業課長・所長には、限られた時間で相互理解を可能とするコミュニケーション能力がこれまで以上に要求されています。
以上、職場のコミュニケーション3つの機能を見てきました。営業課長・所長の管理は、人を通して目的・目標達成を目指すものであり、職場内コミュニケーションは、実践すべき管理を実践して「職場の成果の創出」と「職場の健全性の維持」を実現するために極めて重要な課題であり、今日はその能力開発が従来以上に求められます。
御社の営業課長・所長の管理での職場コミュニケーションは、いかがですか?
そのしくみづくりと運用、機能化はいかがでしょうか?
私どもの「営業課長・所長の管理、そのしくみづくりから運用・機能化まで」の管理における職場コミュニケーションは、上述のような考え方に対応しています。
最後までお読みいただき有難うございました。
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