第101話:営業業績向上とクレーム管理
販売計画を実践していくにあたって営業マネジャーが営業活動管理として管理していかなければならないテーマの中に、顧客管理とクレーム管理があります。
今回は、営業業績向上とクレーム管理について述べてみます。
1)クレームに対する心構え
営業マネジャーや営業担当者にとって顧客からのクレームは大きな痛手といえますが、適切な対応をとれば顧客との強固な信頼関係を築くことが出来るのです。
また、クレームは商品開発のヒントや顧客ニーズを把握できるビジネスチャンスでありますし、自社に改善チャンスをもたらす大事な情報源であります。
顧客からのクレームは、自社にとってプラスになるように管理し、顧客との関係強化に活用できることを認識することが営業マネジャーには求められます。
2)クレーム対応のポイント
クレームに対応する場合、次の点に注意する必要があります。
(1)顧客との議論は避ける。
(2)先入観をもたない。
(3)自己弁護や言い訳をしない。
(4)クレームに対する結論を急がない(安請け合いをしない)
(5)クレーム処理は迅速に行う。
(6)顧客との連絡はこまめにとる。など
3)クレーム対応の基本ステップ
(1)誠意をもって顧客にわびる。
自社が原因ではないこともあるが、会社の代表としてまずわびる。
(2)顧客の話を注意深く最後まで聞く。
顧客は感情的になっている場合が多いので、気を静めてもらうために耳を傾ける。
(3)状況確認の質問をする。
適切な対応を行えるように、発生していることの事実関係をきちんと確認する。
(4)解決策を考える。
顧客に解決策の目安や概要を提示し、相談や調整を図る。ここでは勝手な判断や安請け合いをしないようにする。
(5)速やかに実行する。
解決策が決まったら、できるだけ迅速に対応する。
(6)最後まで見届ける。
実質的に問題が解決されていても、最後のフォローを行うことによって、より高い信頼が得られる。
4)クレームの防止策
クレームの防止策は、対応策に優先して実施しなければなりません。
クレームの防止策のポイントは、次の通りです。
(1)顧客が勘違いや聞き間違い、あるいはミスしやすいところをあらかじめ重点的に整理し、顧客と話をするときにきちんと確認します。その際、確実に理解される説明方法を考えておきます。
(2)顧客と契約・契約内容について、顧客と一緒に必ず再確認を行います。
(3)処理対応後、顧客に挨拶を兼ねて、その後の状況(使用状況や不具合、疑問点など)を確認します。
(4)顧客の使用状況で予想されるトラブルがないか検討し、予想される場合には、顧客に対してトラブル発生の防止策、トラブル発生の対応方法や解決策を事前に伝えます。
(5)いざというとき、顧客へ迅速かつ適切に対応できるように、部門内・部門間の協力体制を確立し、コミュニケーションが円滑に行えるように役割分担を明確にしておきます。など
御社の営業マネジャーのクレーム管理はいかがですか。
そのしくみづくりと運用・機能化はいかがでしょうか
最後までお読みいただきありがといございました。
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