第61話:営業業績向上とコミュニケーション

営業業績向上の職場コミュニケーションは、情報の伝達、信頼関係の構築、相互理解、協力関係の構築や人を動かす、職場集団のシナジーと創造性を高める、コンセンサスによる価値創造、パラダイムの共有化などが重要な焦点と考えます。

組織は、仕事と人を配置するだけでは動きません。コミュニケーションによる人と人を結びつける信頼関係、意思決定と感情共有のための情報伝達と相互理解、部下同士の
効果的な協力関係を構築しなければなりません。

今回は、さらに営業課長・所長の職場コミュニケーションとして下記の4点を述べてみます。

(1)コミュニケーションで人を動かす
信頼関係や相互理解をベースに営業課長・所長が部下を説得して動かすには、まず、相手の気持ちや都合を聞き、確かめることが先になります。なぜなら相手の枠組みが分からなければ、相手の心に響くアプローチが出来ないからです。

ところが部下を説得するとき、聞くことから始める営業課長・所長は少なく、なぜ必要か、いかに正当かから始めてしまいがちです。しかし、部下は上司から先に説明されると、自分の気持ちを素直に話しづらいし、場合によっては抑え込んでしまいかねません。これでは相互理解は進みません。まず、説明する前に部下の状況や意見や都合、気持ちを聞かなければならないのです。

基本的にコミュニケーションは、相手に対する態度の問題と考えてよいといえます。上司が部下の期待、考え、価値観などをしっかり傾聴し、理解しようとする態度を示せば、理屈はともかく信頼性によって受け入れようとしてくれます。
部下に共感し、部下を理解しようとする営業課長・所長の態度が部下の受容を引き出すのです。

(2)職場集団のシナジーと創造性を高める
せっかく集まって仕事をしていても、個々の部下が孤立していては個人的成果の合計以上の成果はアウトプットされません。今日の職場は、離れた環境での仕事、時間に追われる多忙さなど、一層のコミュニケーションによる相互作用の機会を必要としています。

フラット型の組織では、部下のもつ知識や知恵、情報が相互に提供されるのでシナジーが出やすくなります。また、部下が職場全体の課題・目標にコミットすることでコミュニケーションが活性化し、相互に刺激し合って新しいナレッジも創出されます。
フラット型の活動パターンは、職場の創造性を密度の高い相互作用により高めるのです。

営業課長・所長は、仕事の特性や職務内容、部下の成熟度のレベルや課題により職場集団活動のピラミッド型、フラット型を使い分け職場集団のシナジーと創造性を高めることが大切です。

(3)コンセンサスによる価値の創造
コンセンサスは、集団コンフリクト(対立、葛藤)をうまく活用し、新しい価値につなげることです。「A」「B」という意見の違いのある2者がコンセンサスを求めることで「C」という新しい資源を創造することです。

コンセンサスは妥協ではありません。妥協や勝ち負けによる意思決定では、結果として最初から存在した「A,B」の域を出ず、時間をかけたにもかかわらず、とにかく決めただけで、そこからは何も生み出されません。「C」という新たな価値をコミュニケーションを通じて創造していくことが大切です。

オリジナリティーの高い部下それぞれが持つ知識、知恵をさらに次元の高いレベルで活用するのがシナジーの創出であり、そのベースとなるのがコンセンサスというアプローチです。職場でのコンセンサスを求めようとする営業課長・所長の姿勢や中心価値が職場に浸透することで、創造的な新しい知恵とアイディアが生み出される職場となっていきます。

(4)パラダイムの共有化
パラダイムとは、ものの見方、考え方を方向づけるものといえます。言い換えれば、問題意識の持ち方です。そして、協働で仕事を進める上で重要なのがパラダイムの共有化です。

営業課長・所長と部下が共通のパラダイムを持つことによって活動のベクトルが一致します。コミュニケーションは、マネジメントのためのツールです。営業課長・所長は、職場の革新を目指した仕事の目的、仕事の意味を双方向コミュニケーションにより部下のパラダイムに働きかけ共有することが大切です。

御社の営業課長・所長の職場コミュニケーションは、いかがですか?
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私どもの「営業課長・所長の管理、そのしくみづくりから運用・機能化まで」の職場
コミュニケーションは、上述のような考え方に対応しています。

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