第33話:営業業績向上と組織開発

営業業績向上の組織開発マネジメントは、営業管理者が「仕事」「人」「職場」3つのテーマに焦点を当て、それらを同時に、統合して実践することと、常に環境変化に適応して革新していくことであり、そのしくみが重要な焦点と考えます。

先日、あるメーカーの個別相談会で、経営幹部の方から「うちの営業管理者は教育研修を受けているのに、さっぱり管理をしない。業績は市場需要が旺盛であり悪くはないが、このままでは先が心配である。特に、部下育成をシッカリやってほしいと考えているのですが・・・・・」というご相談を受けました。

今回は、営業管理者の営業業績向上の組織開発マネジメントについて述べてみます。

ご相談いただいた企業さんでは、営業管理者は教育研修を受けているにもかかわらずさっぱり管理をしないということでしたが、さっぱりとまではいかなくても十分とまでは言えない営業管理者が圧倒的に多いのが現実ではないでしょうか。

多くの企業さんでは、「教育研修をやれば管理者は管理が出来る」と考えておられる傾向がありますが、私自身の体験では、そうではありません。

私は、過去にコンサルファームで、営業部門を対象にした営業力強化・組織マネジメント・組織開発・意識改革などの教育研修を数多く担当させていただき、その結果教育研修だけでは、「役に立った」「ためになった」などの評価は得られても、その効果は一時的・限定的で、多くの管理者は十分な管理ができるようにはならないことを身をもって体験しました。

コンサルファームに転職したきっかけは、営業業績の向上や人材育成、組織開発などのご支援をしたいと考えてのことでしたので、その時は悩みました。

そんなある時、コンサルタントの講習会であるメーカーの役員の方からのお話を聞き「これだ」ということに出会いました。

その方のお話は、「我が社の社員の能力開発は、建物でいうと基礎づくりとして教育研修を実施する。そしてその上に各組織で柱を立て、梁を張り、屋根をかけていくことを行っている」というお話でした。

この話を聞いた時、そうか基礎づくりばかりやっていても確かに建物は立たない。
営業業績の向上や人材育成、組織開発には、基礎の上に各組織でしっかりした建物が建てられる必要があると考えました。

教育研修をやっているのに管理者がマネジメントをやらない・十分出来ないのは、やらない・十分出来ないのではなく、管理者が各組織でしっかりした建物を立てるには、何をどうすればよいかがわからないままに、目先の目標や日常の業務に流されているのが多くの現場の管理者の実態ではないでしょうか。

上から見ると「やらない」「十分出来ていない」ということになりますが、現場の多くの管理者は、やろうとはしているが、やり方がよく分からないのが実態と考えます。

人は、「なるほど」というやり方が分かれば「やります」。全員とまではいかなくても少なくとも70%以上の人はやります。
 そして、人は「やれば分かります」。分かるから「さらにやります」「やり方も工夫します」。その結果、成果が出るようになります。
 人は誰しも「成果を出したい」「自分も成長したい部下も成長させたい」と思っています。

営業業績向上の組織開発マネジメントは、管理者が「仕事」「人」「職場」3つのテーマに焦点を当てて実践することが大切です。そして、それらをそれぞれ切り離して実践しても成果は期待できません。これらを同時に、統合して実施してこそ成果が得られます。
 管理者には、強い信念の下コミュニケーション通してリーダーシップを発揮し、この3つを同時に、統合して実践することが求められます。

また、常に「仕事」「人」「職場」を内外の環境変化に適応して変革していくマネジメントの実践が求められます。

それには、そのためのしくみづくりが必要です。

私どもの営業課長・所長の営業業績向上の組織開発マネジメントは、各組織の営業管理者が「仕事」「人」「職場」3つのテーマに焦点を当て、それらを同時に、統合しての実践と、常に環境変化に適応して革新していくマネジメントしくみづくりとその運用、機能化です。

御社の営業管理者の、営業業績向上の組織開発マネジメントはいかがですか?
そのしくみづくりと有効機能化は上手くいっているでしょうか?

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