第26話:営業業績向上とエリア開発

営業業績向上のエリア開発は、エリアマネジャーが拠点の経営者として、自らあるべき姿を描き出し、革新的エリア戦略を形成し、それをどのように実現するか知恵を出すことが重要な焦点と考えます。

2018年、明けましておめでとうございます。
今年も営業業績向上の視点をお届けします。お読みいただき、営業業績向上の一助にしていただければ幸いです。

先月、ある販売会社の「エリアマネジャーの力づけ」についてご相談を受けた際、問題点として、うちのエリアマネジャーは、「あまり自分で考えない」「提案がない」「チームをまとめられないマネジャーがいる」などを伺いました。
 また、営業業績は、「競合他社は伸ばしているのに、ここ数年横ばいで伸び悩んでいて、市場地位が後退している」ということでした。

今回は、エリア開発とエリアマネジャーの役割と責任について述べてみます。

エリアの業績は、エリアマネジャーの優劣で決まると言えます。拠点の経営が、上手くいっているところとそうでないところでは、営業業績の格差は歴然としています。

エリアマネジャーは、会社の基本方針を前提として、エリアの特性を考慮した「基本戦略」を自らつくり上げることとそれを実行する責任があります。
 エリアマネジャーは、出城の城主であり、担当エリアをベースとして拠点を経営する立場にあり、エリア業績が上がるかどうかのカギは、エリアマネジャーが握っているといえます。
 
 エリアマネジャーが、指示待ちであり「あまり自分で考えない」「提案もない」などの状態では、自社の事業が成長分野といえども市場地位の後退は、当然のことといえるのではないでしょうか。
 今日の企業の存続は、競争の上に成り立っており、市場における勝者と敗者が常に入れ替わり、その存在を脅かされるのはやむを得ないことといえるからです。

今日のような革新時代に求められるエリアマネジャーは、トップダウン方式の組織運営に頼らないで、拠点の経営者として、自ら環境を解釈し、構想を練り、革新行動を起こしていく「戦略的発想と行動」が求められると考えます。

私どもの体験では、営業業績低迷の営業組織の共通点は、エリアマネジャーが、成塾期にもかかわらず革新的エリア戦略が展開できず、成長期の延長の活動をしていることです。
変える必要性は認識してはいるが、ほとんど変化のないまま推移しているのが実態といえます。

営業拠点成功の条件は、エリアマネジャーが「革新的エリア戦略」を形成し、その展開を自ら推進・誘導し、継続していくことです。

革新的エリア戦略の確立には、今までの戦略を徹底的に洗い直し、時には現在の営業活動やマネジメントの既成概念を否定して、新しい発想に基づくシステムを構築し、組織風土を変革することです。
 長い間培われた風土を変えることは、大変な努力が要求されますが、努力なしには新しい局面は生まれては来ません。

また、革新的エリア戦略は、あるべき姿を明らかにすることが前提です。
エリアマネジャーは、あるべき姿を描き出し、それをどのように実現するかということに知恵を出すことであり、エリア戦略の成功のカギは、エリアマネジャーの戦略思考が出るかどうかにかかっているといえます。

今日のエリアマネジャーのエリア開発は、拠点の経営者として、自らあるべき姿を描き出し、革新的エリア戦略を形成し、その実現を推進・誘導し、継続して、市場地位を向上させていくことと考えます。

私どもの営業課長・所長のエリア開発は、そのしくみづくりと運用軌道のせです。 

御社のエリアマネジャーのエリア開発は、いかがですか。  
その仕組みづくりと有効機能化は、上手くいっているでしょうか。

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