第22話:営業業績向上と目標管理活動

営業業績向上の目標管理活動は、管理者による新しい意味や価値を創出するための共働目標の設計と共働を促進する関係づくり・状況づくりを行うことが重要な焦点と考えます。

前回と前々回、営業業績向上の目標管理活動について述べましたが、今回も営業業績向上の目標管理活動について述べてみます。

企業組織では、一人で達成不可能な目標を達成するために「協働」が行われます。「協働」とは、組織目標を効率的に達成するために、構成メンバーの活動を意図的に調整した行動過程のことです。

協働を行うための組織づくりのポイントは、組織目標に向けて、構成メンバーの役割を効率的に遂行させるために、組織の制度や運営システムを定めることです。

課題や目標が与えられたもので、日常業務の効率的な遂行を行うには協働は有効です。

しかし、課題・目標を創造的に形成し、組織としての革新的な成果を上げるためには「協働」ではなく「共働」が有効です。
多様な関係者の知識やアイデアを活用し、創造的課題・目標を形成して行くためには、「共働」が必要になります。

「共働」とは、新しい意味や価値を創出するために、複数の関係者で、課題・目標の発見・形成とその実現を効果的に行う自律的な行動過程のことです。

「共働」が成立する条件は
・職場構想の共有による方向づけ
・メンバーの参画、パートナー化
・意思決定におけるコンセンサスの重視
・他部門の関係者も含めた共創
・課題・目標達成を重視したしくみ・ルール
・委任的リーダーシップ
などが考えられます。

共働を行うための組織づくりのポイントは、新しい意味や価値をつくるため、課題・目標の発見や形成に向けて、構成メンバー各人の創造的・革新的活動を活発化し、関係者相互間の知識やアイデアの共有・増幅化を図るための「しくみ」をつくることです。

今日の営業業績向上の目標管理活動は、各組織で「協働」ではなく「共働」が必要になります。

そして、管理者による新しい意味や価値を創出するための「共働目標の設計」と共働を促進する「共働関係の確立」が重要になります。

しかし、私ども体験ですと、このような目標設定と関係づくりがなされて目標管理活動が行われている営業組織は少ないのが現実といえます。

現在お手伝いしている企業さんの営業組織は、支援当初は数値目標と戦術レベルの営業施策での目標管理活動でした。

今日の営業業績向上の目標管理活動は、営業管理者による新しい意味や価値を創出するための共働目標の設計と共働を促進する共働関係づくり・状況づくりを行うことが重要な焦点と考えます。

私どもの営業課長・所長の目標管理活動は、そのような目標設定と共働関係づくりのしくみづくりとその運用、機能化です。

御社の営業管理者の目標管理活動の目標設定と共働関係づくりは、いかがですか?そのしくみづくりとつくられたしくみの有効機能化はうまくいっていますか?

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